Knock! And it shall be opened to you! >(゚Д゚ )


2008年03月26日

勤続疲労と実戦感覚

松坂は、やはり1998年で燃え尽きてしまったのでしょうか。

おそらく、第1球目に相当な注目が集まったはず。
その1球目にストレートを持ってきたのはよいのですが、それをあっさり「当てられる」。
そして、次打者にさらにあっさりと本塁打を打たれる。

東京ドームという狭い球場だったこともあるのでしょうが、ファンならずともがっかりです。
今季は是非とも、15勝以上で、負け数を1ケタにとどめていただきたいものです。
ま、負けがつかなかったことが何よりでした。

5回で降板せざるを得なかったことについて、またちょっと議論になっています。
つまりMLB流の「100球降板」。

MLBの先発投手陣は、中4日でまわすのが一般的ですから、投球日が日本より多くなる。
だから、肩を守るために、100球をメドに降板させるというもの。
これについて、以前、日経のコラムで豊田泰光さんが、興味深いことを書いておられました。

それは、日本の投手の投球フォームは概して美しいので、投球数が多くなっても、米国選手よりも肩が耐えられるというもの。
その背景として、少年野球時代から、高校野球まで、コーチ・監督が厳しく管理する日本のよさをあげておられました。
そして松坂こそは、特に美しい投げ方の1つであると、豊田さんは書いていました。
たしかに、いくら高校生とはいえ、酷暑の中、250球も投げたんですからね。

美しい投げ方とは、疲労を感じにくいフォームのこと。
反対に、ドタドタしたものに美しいと感じる人はいません。
つまり「基本スタイル」が身についていると、長く続けられる。
仕事も同じです。
そして、野球の投手について、基本スタイルを身体が覚えているのであれば、誰でも彼でも100球にとどめる意味は小さいはず。

ところで、高橋尚子が、次の東京マラソンから、大阪、名古屋と主要マラソンをすべて走りたいと宣言しました。
これまた物議を醸しております。
まあ、「マスコミ各社、スポンサー筋へのお礼か」という声も聞こえてきますが、彼女こそ、もっともっと走るべきではないでしょうか。

その昔、相撲取りは「1年を20日で暮らすいい男」と言われました。
かつての1場所は10日制。
そして年2場所しかありませんでしたから、年に20日間だけ働けばよかったことからきております。

高橋尚子って、マラソンデビューの97年大阪国際から、この前の名古屋国際までで、たった11戦しかしていません。
調べてみると、年に2度走ったのは、過去3度。
アジア大会で金メダルをとった98年。
金メダルを取ったシドニーの年である2000年。
その翌年、ベルリンで当時の世界最高を出した2001年。
年に1度か、2度走るだけ。
しかも、1回2時間半。
年間最高で5時間しか檜舞台に立たない。
相撲取りを超えています。

疲労の度合いが、他の競技とは別次元でしょうから、一概に言えないのはわかります。
でも、高橋尚子は、完成した美しい走法を持っているのではないでしょうか。
そして、彼女はその走法を、実戦で微調整したいと思っているのではないでしょうか。

もちろん、スポンサーがついている以上、また彼女の場合、国民栄誉賞などもらってしまったために、無様な走りをするわけにはいかない。
でも、シドニーで金を取った直後、実はベルリンマラソン(だったか?)への出場を考えていたと発言して、周囲を驚かせたことがあります。
当時は、小出監督がおりましたので、さすがに止められましたが。

山岳地帯を駆け上る激しいトレーニングを見ると、彼女の場合(トップ選手は皆そうでしょうが)、実戦の方がよほどラクなのでは。
そういう意味でも、もっともっと実戦を経験したい。
顔見せ興行的な意味も、ないわけではないけれど、もっと競技をしながら、自分の走りを考えたいという気持ちなのではないかと思います。

机上の論理で考えた枠に、あてはまらない選手はいる。
ステージの上で考えながら、勘を取り戻したり、スタイルを研ぎ澄ませていく。
松坂大輔と高橋尚子を見ていると、そんなことを感じます。

posted by 思索人 at 12:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ
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