Knock! And it shall be opened to you! >(゚Д゚ )


2008年06月06日

生命の頂

プロスキーヤーの三浦雄一郎が、エベレスト登頂を達成し、帰国して記者会見をしました。

また、80歳で挑戦するそうですけど、頑張ってください。
不整脈の手術を2度もしたのに、また8000mの高みを目指すなんて、精神的にタフでないとできません。

でも、これってはたしてどこまで賞賛されることなのかな……とも。

こちらのリンク先にある画像をご覧下さい
エベレスト登頂に向けては、至極当たり前の写真なのかもしれません。
でも、顔が全然見えません。
酸素マスクです。

エベレストの酸素マスク、酸素ボンベといえば、アルピニスト野口健。
彼が、エベレストに行った時に、日本隊が捨てていったボンベを見つけ、大変憤り、アタマに来て、わざわざ日本まで持ち帰ったそうです。
そしてそれを、日本隊隊長に突き返した。

日本隊隊長は、謝罪したそうです。
それから、その隊長との交流が始まった。
日経夕刊のコラムに、いつか野口氏が書いておりました。

その日本隊隊長とは、先頃亡くなった橋本龍太郎元首相。
日頃タカビーな態度で、周囲から煙たがられるハシリュウが、素直に謝罪したことに野口氏もびっくししたと書いてありました。

以前紹介した、ゴルゴ13の「白龍昇り立つ」の回に、こんなシーンがあります。
中国山岳部隊の隊長に負われるゴルゴが、超高地のベースキャンプ跡に達した時、死体の山から探したのは、登山隊が捨てていった酸素ボンベ。
ゴルゴも、追う中国山岳部隊の隊長も、もちろん酸素マスクなし。
いくら超人的な体力のゴルゴといえども、高地に慣れている山岳部隊隊長に勝てるはずはなし。
ゴルゴは、捨てられたボンベに少し残っている酸素を見つけ、何とか吸って、一息つきます。

三浦さんが、また80歳で挑戦するとして、どうせまた酸素マスクやいろんなものに頼るはず。
豪勢な医師団を連れて行ったりして。
それって、かつて世界の頂から滑り降りたプロスキーヤーのやることかなぁ。

だって、ヒマラヤには、8000mをゆうゆうと飛ぶ鳥がいるそうですが、ヤツらは酸素マスクなんてつけないし。
キカイの力を借りて、人間の領域を超えた部分に挑戦するのって、それは神への冒涜ではないかと。
ここでいう神とは、自然であり、地球です。
その点、ラインホルト・メスナーこそ、唯一賞賛されるべき。

ところで、「スピード社の水着」についてはどうなのか?
今日だけで、日本新記録が5つも出たそうです。
これはおかしいですね、明らかに。
笑っちゃいます。

北島康介が、記録を更新するのは、何とも思いませんが、あの千葉すずが9年間持っていた女子200m自由形の記録まで破られたとあっては、尋常ではない。
用具によって、記録に差が出るのは、もはやスポーツではないです。
単なる企業間競争です。
それはビジネスです。

スピード社の水着を着て、記録を連発することも、酸素マスクの助けを借りて、75歳のジイサンがヒイヒイしながら、最高峰を目指すのも、どこか滑稽に思えてしまいます。
でも、これって、突き詰めて考えてみると、「生命そのものの問題」にも関わってくるのかな、とも。

脳死状態になった時に、それでも「生きている」ということで、キカイに頼って、生命を永らえさせてもらうか。
それとも、「もういいです」ということで、キカイをハズして、人生を終わらせるか。
極限状態に追い込まれると、人間の本性が見えてくるといいますが、同様に、人間の生命観とでもいうべきものも見えてきます。
皆さんは、どのようにお考えでしょうか。

posted by 思索人 at 23:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ
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